2005年02月

1960年代

1960年代、世界は冷戦構造から、多極化の時代に入り、ECの成立、日本の高度経済成長、中国の文化大革命が起こり、アメリカとソ連は宇宙をめぐる対立に入った。一方、この時代は1964年、IBMが世界初汎用コンピュータ「System 360」を開発した時代でもある。


この時代がVRの基礎を築いた理由は自明である。
宇宙をめぐる米ソの争いがVRの予算を獲得させ、計算機の発展が、VRで必要とされる膨大な計算処理を可能にしたのだ。


このアメリカでの財政的に豊かな素地と時代的背景がVRの基礎技術を続々と誕生させた。


映画畑の写真家、モートン・ハイリグ(Morton L. Heilig)は1961年「センソラマ」を特許申請し、1964年、カリフォルニア州サンタモニカの埠頭に設置した。それは、現代のアーケード・ゲームマシンを遥かに凌ぐ機能を持つ究極のVRマシンだった。5万ドルを元手に作られたこのマシンは25セントを入れるとニューヨークのマンハッタンの風景が見えその町の中をバイクで体験できるのである。しかも、耳からはエンジンと町のざわめきが聞こえ、手元にはバイクの振動が伝わり、頬に当たる風を感じながらピザの匂いがしたり、エンジンの油の匂いがする、まさに五感すべてを刺激するマシンなのである。このほかにも「ヘリコプターの試乗」や「サビーナとのドライブ」などがあり、それぞれが80秒程度の長さである。


しかし、さらに驚くべきことは、
この映像は立体映像だった、ということである。
つまり、それらは立体カメラで撮られていた実写映像だったのだ。
その当時もちろん立体カメラなんてなかった時代、彼は35ミリのカメラを二つ並べ、自分で立体カメラを作り上げ、それをつかって、ニューヨークのマンハッタンや、その他のコンテンツを製作していたのだ。恐るべき情熱。恐るべき執念。



彼の目標は映画の究極の形「エクスペリエンス・シアター」だった。そこでは、観客は主体的に映画の中に入り、五感を駆使してそれらを体験する。その夢を実現しようと、彼は資金集めのため、ニューヨークのマンハッタンにもセンソラマを設置したのだが、すぐに壊され、結局、資金は集まらなかった。夢を追う男は、その後もディズニーで3D映画を作りながら道を探り続けたが、夢は叶わず、後年、大学で映画やVRのセミナーを開催していた(1926-1997年没)。
VRの父と言われた男は最後まで、映画の究極の形を追いかけたのである。



そして1960年の夏、カリフォルニアのある西海岸とは反対側の東海岸にあるMITの博士課程へ一人の学生が入ってきた。彼こそ、カーネギーメロン大学を卒業した後、カリフォルニア工科大学を修了した、のちにCGの祖といわれるアイバン・サザランド(Ivan E. Sutherland、1938-)である。1953年にIBMがsystem360を発表し、1959年にはMITではコンピュータの設計・生産などCADへの応用が研究されようとしていた。入ってきたばかりの彼はコンピュータによる図形処理の実際の研究が進んでいないことに驚き、1961年から3年かけて「スケッチパッド」といわれる対話的インターフェースを備えたシステムを完成させた。ここからコンピュータグラフィックスが誕生したといわれる。弱冠25歳の時である。


しかし、CGの魅力に取り付かれたサザランドは、それからその天才ぶりを発揮する。


2年後の1965年「究極のディスプレイ」という論文に、彼はCGが作り出す空間の可能性を余すところなく展開した。その後、ハーバード大学、ユタ大学と移籍し、ついに1968年、彼が30歳の時に後世まで語り継がれる「三次元HMD(ヘッドマウンテッドディスプレイ)」を発表する。国防総省のDARPA(先端技術研究計画局)や海軍の資金によって開発されたこのシステムは当時は天井から吊るすタイプのHMDだったが、顔の動きに合わせて映像が変化するシステムになっていた。


その後、彼は大学の研究室の学生とともにE&S(エバン&サザランド)社を作り、現在はサンマイクロシステムズのバイスプレジデント、フェローとして活躍している。
思えば、彼ほど、華麗で順調な道を進んだVRの研究者もいないのではないだろうか。彼はCGの祖であり、VRの父でもあり、現在はサンマイクロシステムズの副社長でもあるのだ。




1950年代

1950年代、戦後の日本が復興し、1953年日本ではTVの地上波放送を開始しはじめた。一方、世界は冷戦の真っ只中にあった。そんな時代に、ある男が論文を発表する。


「未来の映画」というタイトルの論文は1955年、スペイン語で書かれた。そこにはまだメディアが満たしていない”五感とメディア”との関係が「感覚とメディアの周期表」として描かれる。そしてまた驚くべきことに、彼は1957年初期にいまでもVRの必須アイテムとも言われるHMDを考案している。これは、CGの祖といわれたアイバン・サザランドが1965年にその中で発表したHMDの原型「究極のディスプレイ」よりも約10年も早い。


これは、まさに驚くべきことだ。


彼は、一介の写真家であり、映画の専門家という肩書きをその当時持っていたが、しかし大学教授が10年後に論文で発表する原型をすでに彼は頭の中に持っていたことになる。


そして彼はまた、現代にも語り継がれる究極の感覚マシンを独自に開発する。それが1961年特許申請された「センソラマ」といわれる究極のVRマシンである。


そのVRマシンを開発した
彼の名は”モートン・ハイリグ”、果てしない夢を追う男である。


果たして「センソラマ」とはいったい何なのか?
それは、あらゆるVRの基礎が築かれたといってもいい、
1960年代に明らかになる。



1940年代

1940年代、それは第二次大戦とともに始まり、戦後の世界の基礎が築かれた時代。


VRのおぼろげながら始まりの光は、
そんな時代のパイロットの飛行訓練にフライトシミュレータだった。
初期のものは映画の撮影でよく使われる方式で行われた。つまり、立体模型の中をカメラが動き、その映像をシミュレータの映像として利用するのである。そしてその流れから、スクリーンへ投影し、球形の全天周型になりHMDも試みられた。CG技術が進むにつれ、E&S社やGE社が実際の地形データをもとにシミュレーションを試みたが、まだ計算量が多くリアルな画像を作り出すのは困難だった。


軍事技術が民間に流れ一般化した技術としては、
「インターネット」の原点とも言われる”アーパネット(ARPANET)”がある。これは1969年に米国国防総省が、核攻撃を受けても途絶えない通信経路を確保することが目的であった。
そして、このインターネットの技術は日本のネットバブルといわれる2000年までは、およそ30年かかっている。


VR技術の芽が出始めたこの頃から、すでに60年が経過している。
インターネットは情報経路であり、メインはテキストであったため、インフラがまだ整備されていない中でも草の根でコンテンツが増えていき、徐々に盛り上がっていった。


VRはリアルタイムに3D画像を伝送し、リアリティを伝える技術である。そこにはテキストという1次元情報ではなく、3D映像という3次元情報である。VRが普及するまでには何年かかるのだろうか?


しかし、近年のPCの処理速度の向上は目を見張るものがある。
すでにインターネットが普及するまでの期間、30年の2倍の期間が過ぎている。そして、インタラクティブゲーム、オンラインゲームに始まるサイバースペースゲームは徐々に人気を集め始めている。VRの技術はそう遠くない未来に一般化するだろう。


この時代に、軍事技術が発展する一方で、少し前の1930年代から1940年代にかけて、現代のCG技術を飛躍的に向上させた業界がが黄金期を迎える。そう、「ハリウッド黄金期時代の真っ只中」であった。そして、スクリーンをいくつか並べ、視野角を覆うような「シネラマ」システムを体験し、それに新しい可能性を感じた男がいた。彼の映画を母体とするエンターテイメントの血はその後、VRの新しい未来を開くことになる。

VRとは?

VR(バーチャル・リアリティ)とは、
「時間と空間を超える技術だ」と言えば、
何のことだろう?と思うに違いない。


時間と空間を越えれば、人間の可能性は無限に拡がる。
そう、人間は”無限の可能性”を手に入れることが出来るようになる。



そしてVRが始まった。



一般的には、VRとは”仮想現実感”と訳される。
しかし、”仮想現実感”という定義は、必ずしも正しくない、と主張する方もいる。”仮想”とは日本語では「仮に想定すること」と訳され、本来のバーチャルの意味とはまるで反対に訳されているからだ。もともとの英語のバーチャルの意味は「実体はないが、本質的には同じ性質を持っていること」を表すため、仮想=仮に想定(実質はない)とは反対の意味になってしまうのである。よって、”仮想現実感”というよりも、現実と同じような本質が存在する、という意味で”人工現実感”と訳すのが本当に正しい日本語訳となる。



とはいえ、最初からそんな難しいことを言っても仕方がない。
VR(バーチャルリアリティ)とは実はとても簡単で、楽しくて、生活に密着している概念である。



ではどんなところに、VR(バーチャルリアリティ)が登場するのだろうか?VRとは、「人工現実感」と訳されるとおり、”人工的に、現実感(リアリティ)を感じさせる技術”だ。リアリティを感じさせるポイントは5箇所ある。人が現実を認識するとき、そこには5つの感覚、つまり、「視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚」がある。


VRとは、計算機によって、ネットワークあるいはインターフェースを通じ、五感を刺激し、”現実感(リアリティ)”を感じさせる技術である、といえるだろう。その中で重要なのは、


1.インタラクティブ性(リアルタイム性)
2.自己投射性(自分の身体全体が仮想空間の中に矛盾なく存在すると感じられること)
3.3次元の空間性(自分が3次元空間の中にいると感じられること)


と言われているが、2.3.とはともに、視覚・聴覚刺激提示の際に大切な要素である。



もともとVR(バーチャルリアリティ)という言葉自体は、1989年、カリフォルニア州サンフランシスコで行われたトレードショー「TEXPO’89」でベンチャー会社VPL社が最初に使ったのが、語源といわれる。その時、VPL社は「RB2(Reality Build for 2)」という製品で作ったVR空間を特殊なグローブとHMD(ヘッド・マウンテッド・ディスプレイ)をつけて歩き回る、というようなデモを行っていたため、VRの言葉の発祥から3次元空間に自己をリアルタイムに投射するのがVRだと思っているのだと思われる。


しかし、「音のバーチャルリアリティ」や、「触覚のバーチャルリアリティ」には3次元の空間性や、自己投射性などは関係なく、今やバーチャルリアリティの言葉の定義自体は広くなっていると思われる。


つまり、VR技術とは「仮想空間と人間が計算機やネットワークあるいはインターフェースを通じて、五感を刺激しながら、”現実感(リアリティ)”をコミュニケートする技術である」といえるだろう。



その意味で考えれば、”広義のVR技術”は現代にはあふれている。
つまり、電話は「インターフェースとネットワークによって、デジタル(仮想)空間を通じて人間と人間がリアリティをコミュニケート」している状態にある。簡単に言えば、音の臨場感を伝えているのだ。そして、話している相手はあたかもそこに相手がいるような感覚に捕われる。


または、映画やTV電話なども”広義のVR”といえるだろう。
ゲームなどもそのインタラクティブ性においてVRの要素が入っている。実際、そこにはVRの技術がたぶんに盛り込まれている


これからの時代、
臨場感、現実感をネットワーク、あるいは、インターフェースを通じてリアルタイムで、インタラクティブに伝送する世界になっていくだろう。
それは、現在の視覚、聴覚だけではなく、触覚、嗅覚、そして味覚をも時間と空間を越えて伝送する世界になる。


その世界にはもはや時間と空間を考えるまでもなく、有限の人生を超えて体験する幅が広がり、どこまでも自分の興味の赴くままに、誰とでも体験をすることが出来る。
そして、自分の意識した世界は、目に見える世界として実現され、その世界を実際に体験できる。



VRとはそんな夢のような技術である。



そんな世界が来るのだろうか?それは自分の目で確かめて欲しい。
なぜなら、それはここ数十年のうちに確実にやってくる、確かな未来だからだ。

効果計測可能なシステム


今、WEB広告の世界ではリスティング広告
といわれる手法が盛んに用いられています。

そしてネット広告の市場はますます大きくなりつつあります。
今年、ラジオの広告市場を超え、日本のネット広告の歴史に残る転換点となりました。


それでは、なぜ、こんなにもリスティング広告がはやったのでしょうか?


それは、ひとえに、「効果計測が可能」だということです。
WEB上の広告をクリックし、その何%が購入したか?
CPAはいくらか?どんな言葉がCPAが高くなるのか?
その効果計測がリアルタイムに出来るからです。


近年までIT社会は何が便利なのか分かりませんでした。
でも、はっきりと、目に見えるITの活用方法、それが「効果測定が可能」だということです。


本来、マーケティング視点で考えるならば、
自分の施策したマーケティングがコストがどのくらい掛かり、
それに対して、効果がどのくらいあったのかを、数値で把握するのは当然のことです。


「VRシステム」もそうあるべきだと考えます。


きちんとした”臨場感の計測”、導入費用による費用対効果の数値による計測、
それがないならば、あてずっぽ、どんぶり勘定の世界です。


そんなやり方では、大切な資金を投入できません。
今は、企業担当者も数字を求められる時代です。
それに呼応して、システムを提供する側も数字を出さねば、次に繋がりません。
まず、お客さまの成功、それが弊社が提供するVRソリューションのすべてです。
そして実際にその方法はあります。


今までやらなかった企業は、それをしようとしていなかっただけなのです。
「効果計測の出来る」VRシステムを導入しましょう。



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